翻訳|bronchoscope
内視鏡の一つ。気管や気管支の内側を観察するための道具。現在ではファイバースコープがおもに用いられる。ファイバースコープの開発以前は,金属製のまっすぐな管(ジャクソン気管支鏡など)を口から咽頭を通して気管や気管支に挿入していた。しかし,このまっすぐな気管支鏡では,苦痛が大きいばかりでなく,いろいろな方向に枝分れした気管支を観察することができなかった。そのため視野を拡大する側視鏡が同時に用いられたりしたが,1966年に屈曲自在のファイバースコープが開発され,これが主として使われるようになった。この器械の使用により検査の精度が一段と向上し,さらに気管・気管支内異物の除去,気道内閉塞解除など治療面にもよく用いられる。しかし挿入する管の太さには制限があるため,分かれて細くなる気管支をすべて観察することは不可能である。したがって,ある程度の太さの気管支までの直視検査にとどまる。そこで,こうした細い気管支の場合は,この気管支鏡の中を通して,細い金属製の鉗子を入れ,X線透視下で誘導しながら,末梢の気管支の病変部の組織を採取して,生検を行う。肺癌などの診断には欠くべからざる検査法である。
執筆者:吉竹 毅
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
… 食道や胃腸ではすべての種類の病気が内視鏡検査のよい対象であるが,癌の早期発見には最適である。気管支鏡bronchoscopeは,X線撮影の弱点である肺門部の小病変の発見と,X線で発見された病巣の生検を目的に行われることが多い。喉頭鏡,気管支鏡は誤って飲み込んだ異物の除去のためには不可欠である。…
… 食道や胃腸ではすべての種類の病気が内視鏡検査のよい対象であるが,癌の早期発見には最適である。気管支鏡bronchoscopeは,X線撮影の弱点である肺門部の小病変の発見と,X線で発見された病巣の生検を目的に行われることが多い。喉頭鏡,気管支鏡は誤って飲み込んだ異物の除去のためには不可欠である。…
※「気管支鏡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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