脳槽シンチグラフィー(読み)のうそうシンチグラフィー(その他表記)isotope cisternography

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「脳槽シンチグラフィー」の意味・わかりやすい解説

脳槽シンチグラフィー
のうそうシンチグラフィー
isotope cisternography

放射性同位元素を脳槽に投与して行う検査。脳膜硬膜,クモ膜,軟膜の3層から成り,最内層の軟膜は脳の表面に密着して,溝の中にまで入り込んでいるが,クモ膜はそこまで入らないため,軟膜とクモ膜の間には,部位によってはかなり広い間隙が形成されている。この間隙を脳槽という。放射性同位元素を腰椎穿刺によって脊髄クモ膜下腔に注入すると,髄液中に拡散するので,この髄液を満たした脳槽が描出される。この脳槽シンチグラフィーは,髄液の通過障害部位や髄液瘻の瘻孔部位の診断,水頭症に対する手術的短絡路の通過状態判定などに用いられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android