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腰椎穿刺 ようついせんしlumbar puncture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

腰椎穿刺
ようついせんし
lumbar puncture

脳脊髄液圧検査と,液採取のために行う穿刺法の一つ。穿刺は普通,患者を側臥位とし,脊柱を強く前屈させ,第3~4腰椎間に,マンドリンを備えた9~10cmの管針を無菌的に刺込む。成人の場合,平均 5cm刺込むと硬膜に触れ,次いでクモ膜下腔に入って抵抗が失われるので,マンドリンを引抜くと髄液が滴下する。これにより液圧をはかり,液相を観察し,かつ採取液によって諸検査を行うが,この応用として,液を採取して液圧を下げる治療にも用いられる。

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デジタル大辞泉の解説

ようつい‐せんし〔エウツイ‐〕【腰椎×穿刺】

腰椎間から脊髄腔へ針を穿刺して、脊髄液を採取したり麻酔薬などを注入したりすること。

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百科事典マイペディアの解説

腰椎穿刺【ようついせんし】

脊髄のクモ膜下腔に針を刺し,脳脊髄液の圧測定や採取,薬液アイソトープ注入などを行うこと。患者を横臥(おうが)位にして強く前屈させ,第3〜4腰椎棘(きょく)の間で穿刺する。

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世界大百科事典 第2版の解説

ようついせんし【腰椎穿刺 lumbar puncture】

腰椎椎間孔からくも膜下腔に穿刺針を刺入することで,脳脊髄液検査で髄液を採取したり,麻酔薬や造影剤を注入するときに行われる。被検者を側臥位とし,両手でひざを抱えてできるだけ前屈させ,腰椎椎間孔が広がるようにして第3・第4腰椎間,第2・第3腰椎間,あるいは第4・第5腰椎間に刺入する。この際にヤコビ線(左右の腸骨稜の頂点を結ぶ線)が第4腰椎の上にあたるので,それを指標とする。穿刺にあたっては皮膚を消毒し,十分に清潔に留意する。

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大辞林 第三版の解説

ようついせんし【腰椎穿刺】

髄液を採取したり薬液を注入するために、腰椎部で脊髄膜下腔に穿刺針をさし込むこと。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

腰椎穿刺
ようついせんし

おもに脳脊髄(せきずい)疾患の診断のために行う髄液採取法の一つで、そのほか、髄液圧の調整、抗生物質の注入、腰椎麻酔、脊髄造影などの際にも行われる。ここでは髄液採取について述べる。
 腰椎部のくも膜下腔(くう)は脊椎管を介して脳室系に連絡、交通しているので、腰椎穿刺によって得られる髄液は脳脊髄疾患の診断に有力な手掛りとなる。脊髄は第1~第2腰椎の高さで終わって馬尾神経に移行するので、第2腰椎以下で穿刺針を刺入すれば脊髄を損傷することなく髄液採取ができる。まず患者を側臥(そくが)位(ときには座位)にし、抱えた膝(ひざ)に頭を近づけるようにして腰背部を十分に屈曲させ、棘(きょく)状突起間を広げる。刺入点は第2~第3あるいは第3~第4棘状突起間で、通常、第4腰椎棘状突起上を走るヤコビー線(両側腸骨稜(りょう)の頂点を結ぶ線)を目安とする。ついで刺入点周辺部の皮膚消毒を十分に行ってから、刺入点に局所麻酔剤を浸潤させ、20ゲージ前後の三方活栓付き穿刺針を刺入する。針先が脊髄くも膜下腔に達して髄液が流出したら、屈曲した体位を伸展させ、楽な姿勢をとらせてから、髄液圧の測定、髄液の採取などを行う。
 髄液圧の測定によって頭蓋(とうがい)内圧の亢進(こうしん)の有無を調べる。正常な髄液圧は、側臥位で通常60~150ミリ水柱である。また、両側頸(けい)部を平手で圧迫する頸静脈圧迫試験(クェッケンシュテット・テスト)を行い、髄液圧が上昇すれば脊髄くも膜下腔の閉塞(へいそく)がなく、上昇しなければ閉塞がある証拠である。髄液の色調からは、脳脊髄内出血や化膿(かのう)性髄膜炎などの有無がわかる。さらに、髄液の細胞診、生化学的検査、細菌学的検査も行われる。
 なお、頭蓋内圧の亢進が著しいときは禁忌で、穿刺排液が行われると脳ヘルニアを誘発して死亡する危険がある。[加川瑞夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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