硬膜(読み)コウマク

デジタル大辞泉 「硬膜」の意味・読み・例文・類語

こう‐まく〔カウ‐〕【硬膜】

三重になっている脳脊髄膜のうせきずいまくの、最も外側にある硬い膜。を包む脳硬膜と、脊髄を包む脊髄硬膜に分けられる。
[補説]硬膜は内層(内葉・内板ともいう)と外層(外葉・外板ともいう)の2層からなる。脊髄では、外層と内層の間に硬膜外腔硬膜上腔)と呼ばれる隙間があるが、脳では、硬膜静脈洞を除くほとんどの部分で密着している。内側クモ膜との間には硬膜下腔と呼ばれる隙間がある。

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精選版 日本国語大辞典 「硬膜」の意味・読み・例文・類語

こう‐まくカウ‥【硬膜】

  1. 〘 名詞 〙 脳髄、脊髄を包む三層の膜のうち、最も外側の膜。

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百科事典マイペディア 「硬膜」の意味・わかりやすい解説

硬膜【こうまく】

脳や脊髄を包む脳脊髄膜のうち外側の強い膜。それぞれ脳硬膜,脊髄硬膜という。硬膜と外側の骨膜との間には硬膜上腔(または硬膜外腔)があって脂肪組織をいれ,硬膜と内側のくも膜との間には硬膜下腔があってリンパをいれる。脳硬膜には脳の血液を集めて走る硬膜静脈洞が含まれる。

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世界大百科事典(旧版)内の硬膜の言及

【髄膜】より

…脳膜meninges encephaliと脊髄膜meninges spinalesとを合わせたもので,脳脊髄膜ともいう。これらは3重になっていて,いちばん外側にあるのが硬膜dura materで,これはとくに厚くてじょうぶであり,脊髄では硬膜がはっきりと内外の2枚に分かれている。脳ではこの2枚が大部分の場所で融合しているが,わずかのところで内外の2枚に分かれてその間に静脈洞があったり,神経の幹が含まれたりする。…

※「硬膜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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