腔調(読み)こうちょう

百科事典マイペディア 「腔調」の意味・わかりやすい解説

腔調【こうちょう】

中国の劇音楽の曲調。中国語ではチアンディアオ。主として,崑腔(クンチアン),高腔(ガオチアン),バンズチアン,皮黄腔(ピーファンチアン)の四系統がある。崑腔は昆曲(クンチュイ)などに用いられる優雅な曲調(歌唱の伴奏楽器は主として笛)。高腔は川劇(チュアンジュ)などに用いられる曲調(合唱による伴唱が特徴。伴奏楽器は主として打楽器)。バンズチアンは各地の劇に用いられる豪快な曲調(伴奏楽器の一つにバンズという拍子木に似た打楽器を用いる)。皮黄腔は京劇(ジンジュ)などに用いられる曲調で,西皮腔(シーピーチアン)と二黄腔(アルファンチアン)をあわせた名称。西皮腔は北方音楽特有の7音音階,二黄腔は南方の音楽らしい穏やかな5音音階を基調とする。
→関連項目笛子

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android