打楽器(読み)だがっき(英語表記)percussion instruments

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

打楽器
だがっき
percussion instruments

打奏される楽器という意味であるが,実際には,打合せたり (カスタネットシンバル) ,打鳴らしたり (木琴類,太類,ゴング類) ,踏鳴らしたり (スリット・ドラム) ,振鳴らしたり (ガラガラ,マラカスシストルム) ,はじき鳴らしたり (サンザ口琴) ,摩擦して鳴らしたり (グイログラス・ハーモニカ) する楽器の総称。木琴類,ティンパニ,グラス・ハーモニカなど音律一定のものと,カスタネット,マラカスのように音律が不定のものとがあり,前者にはさらに木琴類のように音階を奏しうるものもある。西洋の管弦楽ではティンパニとシンバルを用いるのが定石。打楽器はすべての楽器中,歴史的には最古といわれ,今日でも世界各地に広く存在している。スリット・ドラムや拍子木,打板,ジャワのガムランのサロン,ボナンガンバンなど,日本や中国の鐘,西洋のベル,アイヌやカンボジアの人々が用いる口琴なども,すべて打楽器とみなされる。ホルンボステルザックスの楽器分類法では,太鼓類を膜鳴楽器,その他を体鳴楽器として区別している。

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百科事典マイペディアの解説

打楽器【だがっき】

手や桴(ばち)などで打ったり振り鳴らすなどして音を出す楽器。体鳴楽器と膜鳴楽器の大部分が含まれる。木琴鉄琴ティンパニゴングのように音律をもつものと,トライアングルカスタネットマラカス木魚のように音律をもたないがリズム楽器として重要なものとがある。→楽器
→関連項目管弦楽サイド・ドラムシンバルチューブ・ベルドラム(楽器)

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世界大百科事典 第2版の解説

だがっき【打楽器 percussion instruments】

語義上は打って鳴らす楽器を意味するが,振り鳴らしたり,こすり鳴らしたりするものも含めた総称である。打楽器は人間の歴史が始まって以来の最も古い音具に属し,労働祭事,戦いの前後,狩猟踊りなど,信号コミュニケーション,また自己表現道具として重要であった。人間はまずはじめに肉体を楽器とした。体をゆすったり,手でたたいたり,こすったり,大地を踏み鳴らしたり,さまざまな音を発音させた。さらに音のするものを体に取り付けたりした。

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大辞林 第三版の解説

だがっき【打楽器】

打つ、あるいは振ることによって音を発する楽器の総称。一定の音律をもつものと、もたないものとがある。また、木・金属の物質が音を出す体鳴楽器と、張られた皮をたたいて音を出す膜鳴楽器とに分類する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

打楽器
だがっき
percussion instruments

管楽器、弦楽器に対し、楽器を手や桴(ばち)で打ったり、振ったりして発音する楽器の総称。しかし、通常、ピアノやダルシマーのような打弦楽器は含まない。ホルンボステルとザックスの楽器分類法の体鳴楽器(木琴、ゴング、拍子木など)と膜鳴楽器(太鼓など)にほとんど一致し、その種類はきわめて多い。[柴田典子]

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世界大百科事典内の打楽器の言及

【楽器】より

… これらは,現在までに発見された限られた考古学的資料に基づいて推定されたものなので,今後,新しい資料の発見によって変わりうるものである。それでも大きくみれば,人類の最初期に現れた楽器は打楽器に属するものであり,つぎに笛,太鼓,木琴と続いて,弦楽器は最後に作られたものといえそうである。また,現在世界中で使われているほとんどの楽器の直接の祖型は,紀元後,すなわち人類の歴史からすればごく最近に完成されたものである。…

※「打楽器」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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