内科学 第10版 「腹部内臓動脈瘤」の解説
腹部内臓動脈瘤(腹部血管疾患)
概念・原因
動脈壁全層からなる真性動脈瘤と,結合組織からなる仮性動脈瘤に分類される.真性動脈瘤は,動脈硬化,線維筋性異形成,血管炎,膠原病,妊娠に伴う血流変化,門脈圧亢進症などが原因となる.仮性動脈瘤は,膵炎,外傷,医原性,感染性,消化管破裂などが原因となる.
臨床症状・診断・治療
拍動性腫瘤や圧迫症状,疼痛,破裂で発症する.有症状例,破裂もしくは破裂のリスクがあるもの,仮性動脈瘤は治療適応で,腹部血管カテーテルからの動脈塞栓術が第一選択となる.[矢野智則]
■文献
嶺 貴彦,田島廣之,他:ER必携 腹痛の画像診断 急性腹症の画像診断 血管性病変.画像診断,28: 1320-1333, 2008.
宗景匡哉,花崎和弘:肝・胆道系症候群(第2版)その他の肝・胆道系疾患を含めて肝梗塞.日本臨床(0047-1852) 2010. 10;別冊(肝・胆道系症候群 第2版);99-102.
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報