表面にうみ(
尋常性乾癬と同様に原因は不明です。膿疱性乾癬の患者さんのなかには
また、長い間ステロイド薬を使用してきた乾癬の患者さんが、急にステロイド薬の使用をやめることにより、つっかえ棒を外されたように発疹が出て悪化する場合があるため、ステロイド薬の中止が誘因と考えられる場合もあります。
にきびのような赤い発疹で始まり、2~3日のうちに急速に大きくなり、それとともに赤い発疹のまわりを囲むようにうみが出て、中心は茶褐色の色がついた状態となっていきます(図27)。
発疹とともに熱が出て、全身がだるく、口のなかが荒れ、それらが併さって食欲が低下するため、低栄養となることもあります。
診断は、特徴的な発疹と経過から判断します。診断の確定のために、発疹の一部を切って顕微鏡で調べる組織検査を行います。血液検査により、炎症の程度や内臓に影響があるかどうかを診断します。細菌感染によるうみとの区別をするため細菌検査も行います。
基本的には尋常性乾癬に対する治療と同じです。しかし、症状が重いため、早期から強力な治療が必要になります。
したがって、内服薬や点滴による治療が主体となり、主としてステロイド薬の内服や点滴を行います。外用薬にもステロイド薬が用いられ、うみが多量に出る場合は肌を保護するためにガーゼをあて包帯をします。
内服薬として、ビタミンA類似物質であるレチノイド(チガソン)や免疫抑制薬であるシクロスポリン(ネオーラル)も用いられます。
レチノイドには
すみやかに皮膚科専門医のいる医療機関を受診することをすすめます。初めて発病した場合は、入院して治療することが望ましいと考えられます。
金子 栄
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
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