出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…風圧の計測にはピトー管をつねに風に向かうように矢羽根で回転させ,速度圧を検出するダインス風圧計におけるのと同じ方法と,速度圧ではなくある特定の受圧面に働く風圧力そのものを測定する方法とがある。
【風の性質】
地表からおよそ1km以上の上空では地表摩擦の影響がほとんどなくなるのでそれ以上の高度の大気を自由大気と呼んでいる。まずこの自由大気中の風のふるまいを考えてみよう。…
…対流圏下部は地表面に接しているので摩擦力が大きいが,対流圏上部は摩擦が少ないために大気の運動特性が違う。そこに注目して対流圏の成層を分けると,下から接地層(地面~高度約100m),エクマン境界層(高度約100m~約1km),自由大気(高度約1km~圏界面高度)の三つがある。接地層は地面摩擦が大きく,運動量や熱の乱流拡散が活発な気層,エクマン境界層はコリオリ力,気圧傾度力,地面摩擦力の三つの力がつりあって運動する気層で,これら二つの気層を大気境界層と呼ぶ。…
※「自由大気」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」