精選版 日本国語大辞典 「対流圏」の意味・読み・例文・類語
たいりゅう‐けん タイリウ‥【対流圏】
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地球を取り巻く大気のうち、地表面から始まり高度10~17キロメートルの範囲をいう。対流圏の上端を対流圏界面、または単に圏界面とよぶが、その上端の高度は高緯度地域で低く10キロメートル前後、熱帯地域では高く17キロメートルに達する。中緯度の大気をモデル化した標準大気では11キロメートルである。
対流圏では、気温は高さとともに減少し、その割合は、標準大気では1キロメートル当り6.5℃とされている。このような状態は、水蒸気の凝結を伴う空気の鉛直運動に対して不安定であり、したがって盛んに対流がおこる。ほとんど温度一定の成層圏が発見されたのちに、それに対して対流圏と名づけられた。晴れた日に見られる積雲や、夏に多く見られる積乱雲(入道雲)は対流の現れである。熱帯域にはつねに積乱雲の集団が散在し、そのなかで著しいものは熱帯低気圧となる。
対流圏では、南北の温度差に起因する大規模な大気擾乱(じょうらん)である温帯低気圧も発生する。これらの擾乱に伴って雲が生じ、雨や雪のような降水現象もおこる。すなわち天気の変化がみられる。成層圏以上の大気中には、このような天気現象はない。これらの運動(擾乱)によって、対流圏内の空気は上下・南北によく攪拌(かくはん)されており、ある場所に存在した物質は約30日で対流圏全体に行き渡る。
[松野太郎]
表層水、中央水と赤道水の上部を含む部分をいい、暖水圏にあたる。対流圏の中では海面を通じて大気との熱などのエネルギー交換が盛んで、対流や強い海流もあることから、水温・塩分の場所による差が大きい。中緯度海域では季節による温度・塩分などの変化も著しい。
[半澤正男]
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…また,高度60km以上では空気分子は電離しているので電離圏ともいい,それ以下を中性圏ともいう。(1)対流圏troposphere 温度が高度1kmにつき5~6℃下がる層で,高さは地上から十数kmに達する。太陽からの熱は大気層に吸収されることなく地球に達して地表面をあたためる。…
…一般には温度構造に着目した区分と大気の組成比に着目した区分とが用いられる(図3)。前者は気温の逓減率によって区分したもので,下から対流圏,成層圏,中間圏,熱圏に分けられる。後者では大気の組成比が高度約80kmまで変わらず,大気を構成する分子がよく混合しているので,均質圏homosphereと呼ぶ。…
… 大気は気温の鉛直分布の特徴からいくつかの層に分けることができる。地表から約10kmまでは,気温が上層へいくほど低くなっており,この層を対流圏という。対流圏では対流活動が活発で,空気の上下の混合が盛んである。…
※「対流圏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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