自転時(読み)じてんじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「自転時」の意味・わかりやすい解説

自転時
じてんじ

地球自転角によって決まる時系をいう。自転角の目安となる太陽に対するものが視太陽時平均太陽に対するものが平均太陽時春分点に対するものが恒星時である。いずれも自転角360度を1日とし、24等分した15度を1時、これの60等分が1分、これの60等分を1秒とする。地球の自転の速さは一様ではなく、その不規則性のため、時の単位1秒は地球の公転から定義されるようになった。

[渡辺敏夫]

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世界大百科事典(旧版)内の自転時の言及

【地方時】より

…地球自転に基づく時刻システムを総称して自転時と呼ぶが,このうち,対象とする天体または基準点が太陽の場合が太陽時,春分点の場合が恒星時である。ただし前者では太陽の時角(観測者の子午線から問題とする天体を含む時圏までの角度を西向きに測り時間単位で表す)へ12時を加えたものが太陽時,後者では春分点の時角がそのまま恒星時である。…

【天文時】より

…このうち,地球の自転角度に基づくものに,太陽時平均太陽時恒星時などがあり,また地球,月,内惑星の公転運動を基準としたものに暦表時がある。前者を自転時,後者を公転時または天体力学時という。自転時の代表例は平均太陽時であり,これは経度0゜の子午線に関する平均太陽の時角へ12時を加えたものとして定義される。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」