太陽の時角をもって測る時系。これに12時を加えて地方太陽時とする。太陽時には視太陽時と平均太陽時の2種がある。光行差の影響を受けた視太陽の時角に12時を加えたものが視太陽時である。地球の公転軌道は楕円(だえん)のため太陽は黄道(こうどう)上を一様の速さでは運行しない。太陽が黄道上を一様な速さで運行したとしても、時角は赤道座標系に基づいて測るから、赤道に投影した運行の速さは一様でない。この二つの理由で視太陽時は一様な時系ではない。この二つの不等を取り除いて赤道上を一様な速さで運行する仮想の太陽を平均太陽という。平均太陽の時角に12時を加えたものが平均太陽時である。視太陽時から平均太陽時を減じたものが均時差である。グリニジの平均太陽時を世界時という。地方平均太陽時はその地の経度分だけ世界時と違う。
[渡辺敏夫]
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…これを360度を24時とする時,分,秒の単位で測ると,時角はそのまま天体の南中後の経過時間を表すことになる。とくに太陽の場合,時角はその観測地点での午後の時刻と一致する,すなわち太陽の時角に12時を加えると太陽時が与えられる。また恒星の場合は,赤経0時の星の時角によって恒星時が定義される。…
…しかし人間の生活は太陽に支配されているが,地球は太陽の周囲を公転しているため,恒星時を使用すると太陽の天空上での動きと一致しない。それで実生活の便宜のために太陽の南中から次の南中までを1日(太陽日)とし,それを24等分して1時間(太陽時)として実用した。しかし地球は楕円軌道を回っているため1太陽日が季節によって変動があるので,1年間の太陽日を平均して1日(平均太陽日)としそれに基づいて1時間を定めている。…
※「太陽時」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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