興善寺村(読み)こうぜんじむら

日本歴史地名大系 「興善寺村」の解説

興善寺村
こうぜんじむら

[現在地名]八代市興善寺町

竜峰りゆうほう(五一七メートル)西麓に位置し、北は岡谷川おかたにがわ村、南は東河田ひがしかわた村に接する。古代の八代郡郡寺といわれる興善寺跡がある。「八代日記」天文一二年(一五四三)八月二二日条に「宇土ヨリ道後・道前・小犬丸破候」とみえ小犬丸こいぬまるは当地内の地名とされる。同二四年六月一八日、相良晴広・頼興が「興善寺」に出向いた記事がみえ、永禄二年(一五五九)八月五日宇土勢が小犬丸に放火して相良勢との合戦となり、宇土勢数百人が打取られた(八代日記)。永正八年(一五一一)相良勢は名和氏を攻めたが逆襲されて、当地の関城(興善寺城)を相良長毎が守っている(天文五年一一月二二日「沙弥洞然(相良長国)長状写」相良家文書)。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android