舌相(読み)ぜっそう

精選版 日本国語大辞典 「舌相」の意味・読み・例文・類語

ぜっ‐そう‥サウ【舌相】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 仏語。仏三十二相の一つ、広長舌相の略。舌広く長く、面をおおう相。虚言することなく、語必ず真実であることを標示するもの。
    1. [初出の実例]「十四世尊舌相、薄浄広長、能覆面輪、至耳髪際、乃至梵天」(出典往生要集(984‐985)大文四)
    2. 「舌相(ゼッサウ)(〈注〉ミシタ)・梵天までにいたり、みより無数のひかりをはなつ」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)七)
  3. 広長舌相をそなえた、その舌。また、単に舌のこと。
    1. [初出の実例]「有十方世界各恒河沙諸仏、舒其舌相徧覆三千世界」(出典:撰択本願念仏集(1198頃))
    2. 「深く習ひ、舌相言語、皆是真言也」(出典:梵舜本沙石集(1283)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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