航空機衝突防止装置(読み)こうくうきしょうとつぼうしそうち(その他表記)airborne collision avoidance system

知恵蔵 「航空機衝突防止装置」の解説

航空機衝突防止装置

航空機同士の空中衝突や、ニアミス(異常接近)の危険と回避動作をパイロットに知らせる装置。米国ではTCAS(traffic alert and collision avoidance system)という。計器飛行方式で飛行する航空機はATCトランスポンダーを搭載しているので、その発信電波を利用して危険を解析する。相互の飛行機に上昇と降下による回避を指示するのがTCAS‐II、より多くの情報を処理して左右方向への回避指示機能も有するのがTCAS‐III。国内でのニアミス発生が小型機に多いのを受けて、小型機用に開発された廉価版がTCAD(traffic and collision alerting device)。危険を知らせるが、回避動作はパイロットの判断で行われる。

(鳥養鶴雄 元日本航空機開発協会常務理事 技術士(航空機部門) / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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