船井郷(読み)ふないごう

日本歴史地名大系 「船井郷」の解説

船井郷
ふないごう

和名抄」に「舩井」とみえ、刊本は「布奈井」と訓を付す。

天平一七年(七四五)三月二一日付の智識優婆塞等貢進文(正倉院文書)に「私部継人年十三丹波国船井郡里戸主私部智国戸口」とみえるのは当郷にかかわるか。「延喜式」神名帳は船井神社を記すが、同社は山中の峡谷を流れた大堰おおい川が平地に出た所、現船井郡八木やぎ町字船枝ふなえだに鎮座する。舟運の拠点として格好の場所で、大堰川を流下する船の寄港地「船居」の守護神として早くから住吉三神を祀ってきたと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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