船饅頭(読み)フナマンジュウ

デジタル大辞泉 「船饅頭」の意味・読み・例文・類語

ふな‐まんじゅう〔‐マンヂユウ〕【船×頭】

江戸時代隅田川で舟の中を稼ぎ場所とした売春婦。ふなぎみ。

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関連語 名詞 実例 初出

精選版 日本国語大辞典 「船饅頭」の意味・読み・例文・類語

ふな‐まんじゅう‥マンヂュウ【船饅頭】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代後期、隅田川に浮かべた船中売春をした下等な遊女の称。ふなぎつね。
    1. 船饅頭〈盲文画話〉
      船饅頭〈盲文画話〉
    2. [初出の実例]「汝何比我船饅頭(フナマンヂウ)」(出典浮世草子・風俗遊仙窟(1744)一)

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世界大百科事典(旧版)内の船饅頭の言及

【街娼】より

…なお,街娼のことを,江戸では夜鷹(よたか),京都では辻君,大坂では惣嫁(そうか)または白湯文字(しろゆもじ)などと呼んだ。また僧形に黒帽子,薄化粧で客を引いた歌比丘尼(うたびくに)や,江戸では小舟に乗って河岸の客を誘った船饅頭(ふなまんじゆう),大坂で停泊船の船員を相手に出没した〈ぴんしょ〉,安芸の大崎下島御手洗(みたらい)の〈おちょろ舟〉などの水上売春婦は,特殊形態の街娼といえよう。 明治以後における都市社会の急速な発展は,街娼の増加を促すとともに質的な多様化をもたらした。…

※「船饅頭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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