花塗(読み)ハナヌリ

デジタル大辞泉 「花塗」の意味・読み・例文・類語

はな‐ぬり【花塗(り)】

漆器の上塗り技法の一。花漆を塗り、研磨を加えずに仕上げるもの。塗り立て。立て。

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精選版 日本国語大辞典 「花塗」の意味・読み・例文・類語

はな‐ぬり【花塗】

  1. 〘 名詞 〙 塗り物の上塗法の一つ油分を含んだ花塗漆を塗り、研摩を加えないで光沢を出す塗り方。塗立、または立ともいう。
    1. [初出の実例]「一 塗物代事 七寸より一尺三寸・刀のつかさや、地ぬり五十文、花ぬり五十文」(出典:大内氏掟書‐六五条・文明一七年(1485)四月二〇日)

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世界大百科事典(旧版)内の花塗の言及

【漆工芸】より

…本堅地塗はこの方法をさらに複雑にしたものである。なお,上塗りは花塗(塗立てともいい,研ぎ出さない)と呂色塗(磨きを加える)に大別される。塗りの種類は多く,溜塗(赤い漆の上に透漆をかける),白檀塗(箔または金地の上に透漆をかける)などのほか,春慶塗,赤漆,変塗(かわりぬり)がある。…

※「花塗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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