花粉培養(読み)かふんばいよう(その他表記)pollen culture

知恵蔵 「花粉培養」の解説

花粉培養

葯(雄しべ先端花粉の入った袋)、あるいは花粉を試験管内で培養すること。細胞染色体数が半分の半数体植物が得られ、これを植物ホルモン(コルヒチン)で処理すると、染色体数が倍化して、2倍体の純系個体(同一の染色体が2本ずつある複2倍体)が得られる。従来の交配法によって純系個体を得るには、10代以上もの自家受粉を繰り返す必要があったが、花粉培養によって作物品種改良が著しく効率化した。

(川口啓明 科学ジャーナリスト / 菊地昌子 科学ジャーナリスト / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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