若殿分村(読み)わかとのぶんむら

日本歴史地名大系 「若殿分村」の解説

若殿分村
わかとのぶんむら

[現在地名]鹿島市大字納富分のうどみぶん字若殿分

蟻尾ありお山の南部を流れる中川の扇状地帯にある。正保絵図に村名がみえる。蟻尾山の扇状地一帯には大殿分おおとのぶん・若殿分・納富分・井手いで分・執行しぎよう分・五丁ごちよう分(五丁分は現在小舟津こぶなつに含まれる)などの「分」のつく地名が分布するが、これらは大村氏が文正元年(一四六六)に蟻(在)尾城を築いたあとの所領配分のなごりをとどめるものではないかと推定される。大殿分・若殿分は大村氏の直轄の支配地であり、納富分・執行分・井手分などは、納富・執行・井手などという重臣に配分知行させたのではないかという(鹿島市史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android