荒尾郷(読み)あらおごう

日本歴史地名大系 「荒尾郷」の解説

荒尾郷
あらおごう

現東海市荒尾町辺りか。天平勝宝二年(七五〇)四月二四日の貢進仕丁歴名帳(正倉院丹裏古文書)に「久例連足月年廿八尾張国愛智郡荒大郷戸主久例連首麻呂戸口」と荒大あらお郷がみえるが、これとの関係は明らかでない。荒尾郷としての初見は、正安元年(一二九九)八月熱田社領大郷百姓等陳状案(猿投神社本「本朝文粋」巻二紙背文書)である。この文書は「荒尾郷村人」と大郷百姓(村人)との相論文書で、観音冠者殺害事件について荒尾郷村人が大郷村人を訴えたことに対し、これを「無道濫訴」として停止することを主張したものである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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