朝日日本歴史人物事典 「荻野朝忠」の解説
荻野朝忠
南北朝時代の武将。丹波国人。『太平記』に「丹波国の住人荻野彦六朝忠」,あるいは「荻野尾張守朝忠」とみえる。正慶2/元弘3(1333)年後醍醐天皇が船上山に挙兵したとき,国人を率いて参陣。左近衛中将千種忠顕に従って六波羅を攻撃したが敗れ,児島高徳らと共に丹波高山寺城に拠った。足利尊氏の篠村挙兵後,仁木頼章の配下に入る。貞和1/興国6(1345)年尊氏と対立し,児島高徳,新田義貞らと兵を起こした。貞和4/正平3年,高師直 に属し四条畷で楠木正行と合戦。文和2/正平8年6月に楠木正儀と戦って敗れ,以後の動静不明。
(森田恭二)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報