華鯨(読み)かげい

精選版 日本国語大辞典 「華鯨」の意味・読み・例文・類語

か‐げいクヮ‥【華鯨】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「華」は美称、「鯨」はつり鐘の意。一説に「華」は飾りのある鏡、「鯨」は撞木(しゅもく)の意 ) つり鐘。また、その音。鯨音(げいおん)
    1. [初出の実例]「寒気入衣残夢驚 寺楼遠近聴華鯨」(出典:翰林葫蘆集(1518頃)三・霜鐘)
    2. 「法蓮寺は海岩に峙(そばたち)、老杉影をひたし、花鯨(クゲイ)波にひびく」(出典:俳諧・本朝文選(1706)二・賦類・松島賦〈芭蕉〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の華鯨の言及

【梵鐘】より

…俗に鐘,釣鐘(つりがね)とも呼ぶが,古くからその形状や由縁によって多くの異称がある。おもなものに突鐘(つきがね),洪鐘(こうしよう),撞鐘(どうしよう),鴻鐘(こうしよう),蒲牢(ほろう),鳧鐘(ふしよう),九乳(くにゆう),青石(せいせき),華鯨(かげい),霊鐘(れいしよう)などがあげられる。インドの仏寺で用いた打楽器をさす犍稚(かんち∥けんち)(犍椎(かんつい∥けんつい))も梵鐘の異称となっているが,インドには金属製の鐘がなかった。…

※「華鯨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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