萩原すげ(読み)ハギワラ スゲ

20世紀日本人名事典 「萩原すげ」の解説

萩原 すげ
ハギワラ スゲ

大正・昭和期の灯台職員 日本初の女性灯台守



生年
明治27(1894)年4月15日

没年
平成2(1990)年3月20日

出生地
静岡県賀茂郡城東村白田(現・東伊豆町)

主な受賞名〔年〕
東伊豆町教育学術文化有功章(昭60年度)

経歴
祖父と父は小田原藩韮山代官の要請で狼煙台番役を務めた。明治31年炭焼き指導のために一家で静岡県袖野村に移住。大正3年生地の静岡県城東村に戻ると、父が建設に力を尽くしたマントル式の稲崎灯台の灯台守就任の要請を受けたが、老齢のためその代役を引き受けた。同年下田の神子元灯台まで往復50キロの道のりを通って講習を受け、日本初の女性灯台守となる。以来、太平洋戦争激化のために灯台が閉鎖されるまで、約40年間に渡って10人の子どもを育てながら灯台守を続けた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「萩原すげ」の解説

萩原すげ はぎわら-すげ

1894-1990 大正-昭和時代前期の灯台職員。
明治27年4月15日生まれ。大正3年マントル式点灯灯台の日本初の女性有資格職員となる。同年から昭和17年戦争で休灯になるまで,10人の子をそだてながら生地静岡県の稲取灯台を守りつづけた。夫は船員山田宗吉。平成2年3月20日死去。95歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android