落掛る(読み)オチカカル

デジタル大辞泉 「落掛る」の意味・読み・例文・類語

おち‐かか・る【落(ち)掛(か)る】

[動ラ五(四)]
物の上に落ちる。落ちて物の上に止まる。「雨垂れ庭石に―・る」
落ちそうになる。「壁の絵が―・っている」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「落掛る」の意味・読み・例文・類語

おち‐かか・る【落掛】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 物の上に落ちる。落ちて物にひっかかる。
    1. [初出の実例]「波は船に打ちかけつつまき入れ、神は落懸るやうにひらめきかかるに」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
    2. 「庵の上に柿のおちかかりたるを」(出典:更級日記(1059頃))
  3. 太陽や月がある物の上に沈む。また、沈もうとする。
    1. [初出の実例]「有明の月淡路島にをちかかりて」(出典:高倉院厳島御幸記(1180))
  4. 落ちようとする。いまにも落ちそうになる。
    1. [初出の実例]「花のしぼうでをちかかったは、周室のをとろへた体ぞ」(出典:古活字本毛詩抄(17C前)一五)
  5. 逃げようとする。
    1. [初出の実例]「十六人思ひ思ひにおちかかる所に、音に聞えたる剛の者あり」(出典:義経記(室町中か)五)

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