葎谷番所跡(読み)もぐらだにばんしよあと

日本歴史地名大系 「葎谷番所跡」の解説

葎谷番所跡
もぐらだにばんしよあと

[現在地名]下田村葎谷 清田

村域ほぼ中央に位置する熊野社の南、字清田せいたの一画にある。三組役成帳(藤田稔氏蔵)牛野尾うしのお村肝煎の項に「慶長三年葎谷村御番所下役として肝煎九郎兵衛、与三兵衛両人被仰付候」とみえ、村上氏入封の慶長三年(一五九八)当時、葎谷に番所が置かれていた。当番所は会津領との境にあって、人改めを主務とした。元和四年(一六一八)の堀直寄下知状(堀文書)に「八十里越人改之儀、もくら谷村与三兵衛・九郎兵衛両人に申付候条、会津領へ罷越者下田におゐてせんさく仕切手を可出候、若うさんなるものに切手を出し候ハハ可為曲事者也」とあり、当村肝煎が人改めを行い、下田大肝煎によって通行切手が発行されていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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