化学辞典 第2版 「蓄熱炉」の解説
蓄熱炉
チクネツロ
checkerbrick furnace, regenerative furnace
耐火れんがなどを格子状に充填した蓄熱室(regenerator)を備えた炉.蓄熱室は加熱用の高温ガスによって加熱されて熱量を蓄積し,この蓄積された熱量は,バルブの切り換えで流入した低温ガスを加熱する.気体を高温度に加熱して分解反応を行わせたり,固体を高温ガスにより融解するために用いられる.図(a)は,炭化水素の熱分解反応などに使われるもので,バルブ操作により2個の蓄熱室を通る原料ガスと加熱用ガスの供給を交互に切り換えて熱交換を行わせる.図(b)は,ガラスの融解などに使われているもので,片側の蓄熱室は空気の予熱に,他方は高温排ガスの熱回収に使われる.図(a)の場合と同様に,バルブ操作により空気の出入りを切り換えられる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報