蕎原村(読み)そぶらむら

日本歴史地名大系 「蕎原村」の解説

蕎原村
そぶらむら

[現在地名]貝塚市蕎原

近木こぎ川の上流、蕎原川の源流部に位置する南郡の村。葛城山(八五八メートル)北の、和泉山脈の山あいの小盆地の村で、村域は葛城山頂に達し、紀伊国に接する。近世初頭の実報院諸国旦那帳(熊野那智大社文書)に「そほうら」とみえ、寛永末年頃の状況を記したと推定される和泉国郷村帳には「ソホラ」の訓がある。小名に中谷なかのたに堂村どうむらがある。南北朝時代、湊川の戦に勝った足利尊氏は、建武三年(一三三六)九月畠山国清を和泉国に発向させて勢力の伸張をはかった。これに対し紀州那賀なが名手なて(現和歌山県那賀郡那賀町)名手教治は南朝方につき、大木おおぎ(現泉佐野市)に城を築いて対抗の構えをみせた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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