薄匂(読み)うすにおい

精選版 日本国語大辞典 「薄匂」の意味・読み・例文・類語

うす‐におい‥にほひ【薄匂】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 上を濃く、下を次第に薄くぼかしてある染物で、色合いの薄いもの。全体がぼかしたような感じのものにもいう。
    1. [初出の実例]「香のうすにほひの御衣」(出典:尾張家本増鏡(1368‐76頃)九)
  3. 香りがかすかにすること。また、その香り。
    1. [初出の実例]「我宿の根こじの梅もかた咲きてほつえの風ぞうすにほひなる〈藤原為家〉」(出典:現存和歌六帖(1249‐50頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android