日本大百科全書(ニッポニカ) 「薬用石ケン」の意味・わかりやすい解説 薬用石ケンやくようせっけんmedicinal soap 日本薬局方に収載されている医薬品で、一般の市販せっけんとは脂肪酸規格の点で異なる。脂肪酸(オレイン酸など)のナトリウム塩である。白色ないし淡黄白色の粉末または粒で、敗油性でない特異なにおいがある。医療用の洗浄剤、リニメント剤、坐薬(ざやく)の基剤として用いられるほか、温湯に2~5%の割合で溶かして瀉下浣腸(しゃげかんちょう)に用いる。 なお、一般には殺菌消毒剤の入ったせっけんを薬用せっけんと称することがある。[幸保文治][参照項目] | 逆性せっけん | せっけん 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例