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浣腸 かんちょうenema

翻訳|enema

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

浣腸
かんちょう
enema

肛門から直腸内に直接,液体を注入する処置。おもに腸内容の排除と薬剤の注入を目的として行うもので,グリセリン浣腸高圧浣腸滋養浣腸バリウム浣腸などがある。

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デジタル大辞泉の解説

かん‐ちょう〔クワンチヤウ〕【×浣腸/×灌腸】

[名](スル)肛門から直腸や結腸内に薬液を注入すること。排便を促すためや、栄養補給・鎮痛・麻酔などを目的として行う。

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百科事典マイペディアの解説

浣腸【かんちょう】

肛門(こうもん)から直腸および大腸に液体を注入し,腸壁を刺激して蠕動(ぜんどう)を起こさせて排便を促す,あるいは薬剤注入を目的とするする治療法。前者にはグリセリン,薬用セッケン水,食塩水などが,後者には注腸麻酔のための抱水クロラール,直腸型潰瘍(かいよう)性大腸炎に対してのステロイドなどが用いられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

かんちょう【浣腸 enema】

便秘による症状の軽減,腸内容物の排除,腸内のガスの除去などの目的で,肛門から直腸内に薬液,または大量の水分を圧力を加えて注入することをいう。便秘による症状には,便秘の程度にもよるが,食欲不振腹部膨満,悪心,嘔吐,腹痛,頭痛,発熱,倦怠感などがある。便秘のなかには,通過障害によるイレウス,結腸の腫瘍,腸壁の瘢痕(はんこん)など緊急に治療を要する場合もある。浣腸は一見,簡単な方法ではあるが,状態によっては悪化させることにもなりかねないので,むやみに行ってはならない。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

浣腸
かんちょう

医学的な目的で、管を肛門(こうもん)から通して、直腸および結腸に薬液などを注入する方法。世界各地で古くから行われていたといわれるが、日本の医師が浣腸法を用いるようになったのは西洋医学が伝えられた江戸時代後期からである。現在知られている浣腸は、催下(さいげ)(排便)浣腸、駆風(くふう)浣腸、緩和浣腸、興奮浣腸、鎮静浣腸、バリウム浣腸、滋養浣腸、保留浣腸である。
(1)催下(排便)浣腸 便秘した糞便(ふんべん)の排出、食中毒の際の腸内容物の一掃と検査、手術や分娩(ぶんべん)時の直腸内の清浄を目的として行う。注入薬液には、腸の蠕動(ぜんどう)を刺激し排便を促すものと、糞便を直接軟らかくするものとがあるが、区別は厳密でなく、両作用を兼ねるものが多い。グリセリンは前者の代表で、せっけん液や食塩水などは両作用を兼ねる。
(2)駆風浣腸 腸内に貯留したガスの排出を促し、腹部の膨満を緩和させる。
(3)緩和浣腸 炎症をおこし、びらんしている腸粘膜に薬液を作用させ、炎症、びらんを緩和させる。
(4)興奮浣腸 ショックまたは虚脱状態にある患者を薬液注入により興奮させる。
(5)鎮静浣腸 神経の興奮を和らげ、鎮静させるために、麻酔剤や鎮静剤を注入する。小児の心電図撮影のときなどに用いられる。
(6)バリウム浣腸 X線診断のために造影剤を注入する。
 滋養浣腸は栄養補給を目的とし、保留浣腸は水分補給が目的であるが、他の栄養補給法や輸液法が進歩した現在では、ほとんど行われなくなった。また緩和浣腸、興奮浣腸、鎮静浣腸も、近年は坐薬(ざやく)を用いることが多くなっている。[山根信子]

催下浣腸の方法

小児の便秘は、発熱、不機嫌などいろいろな症状をおこすので、一般家庭でも応急手当を兼ねて浣腸をするのは差し支えない。あまり頑固な便秘でなければ、市販のもので十分である。小児用、大人用の1回分の使用量が使い捨ての容器に入っているので、肛門挿入部の先端にオリーブ油などを塗って滑らかにし、静かに挿入してゆっくり注入する。患者は左側を下にして寝かせ、腹筋の緊張を緩めるように口で呼吸をさせる。注入が終わったらゆっくり抜き取り、肛門部を柔らかい紙か脱脂綿で軽く押さえ、5~6分がまんさせたほうが効果があがる。浣腸器を用いる場合は、市販のグリセリンを2倍に薄め、小児では40~50cc、大人では80~100ccを、グリセリン浣腸器にカテーテルを接続して注入する。せっけん液であれば、薬用せっけんか上質のせっけんを1~2%に溶かし、泡を取り除いて用いる。小児では250~500cc、大人では500~1000ccを浣腸缶に入れ、カテーテルを接続して注入する。グリセリン液、せっけん液のいずれの場合も、体温よりやや高め(41℃)に温めて用い、カテーテルの先端にはオリーブ油などを塗るとよい。病人、あるいは、直腸、肛門部に痛みや出血などのある場合は、かならず医師の指示を受けて行う。[山根信子]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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