藤井新田村(読み)ふじいしんでんむら

日本歴史地名大系 「藤井新田村」の解説

藤井新田村
ふじいしんでんむら

[現在地名]遊佐町白井新田しらいしんでん

上野新田うわのしんでん村の北にあり、鳥海山麓西側の高台に位置する。寛政一二年(一八〇〇)郡代白井矢太夫は、当地一帯を致道ちどう(現鶴岡市)の学田として開発することを藩主に進言し、遊佐郷大庄屋今野喜七を新田係に命じ、当村の開発を行ったが成功しなかった。文化三年(一八〇六)古荒こあら新田村(現酒田市)藤井伊兵衛は私財をもって開発したが、冷水が湧出し一千二〇〇束刈を開いて中止、同七年米四俵を添えて退いた。同一四年藩では新しく下当しもと村肝煎伊七に係を命じた。伊七は養子善蔵を鍬頭として入植させ、佐平・三太郎・五郎平の三人に譲状を渡し、村名は藤井伊兵衛の尽力に報いるため藤井新田村とした(以上「村々旧記調書上帳」飽海郡誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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