藤笠(読み)ふじがさ

精選版 日本国語大辞典 「藤笠」の意味・読み・例文・類語

ふじ‐がさ ふぢ‥【藤笠】

〘名〙 藤のつるを編んで作った笠。元文一七三六‐四一)の頃流行し、若年武士医師僧侶などが多く用いたという。
※俳諧・平安二十歌仙(1769)一三「献る花の宰領請取て〈嘯山〉 柳を紐にむすべ藤笠〈随古〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の藤笠の言及

【笠】より

…江戸時代に入ると,形,材質の違いから,また身分,職業,用途によってさまざまな種類の笠が生まれ,武士はもとより町人,農民など男女を問わず広く用いられた。材料から藺笠,菅笠,竹笠,檜(ひ)笠,藤笠などと呼ばれ,製作上からは編笠,縫笠,組笠,網代(あじろ)笠,塗笠,張笠,綾藺笠などがあった。形の上から平笠,尖(とがり)笠,褄折(つまおり)笠,桔梗(ききよう)笠などがあり,用途上から雨笠,陽笠,祭りや踊りに用いる花笠,戦陣で下級武士のかぶった陣笠や騎射に用いた騎射笠などと呼ばれるものがあった。…

※「藤笠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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