(読み)しべ

精選版 日本国語大辞典 「蘂」の意味・読み・例文・類語

しべ【蘂・蕊】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 種子植物の花にある生殖器官雄しべ雌しべをいう。ずい。花蕊。〔十巻本和名抄(934頃)〕
    1. [初出の実例]「花は、かぎりこそあれ、そそけたるしべなどもまじるかし」(出典:源氏物語(1001‐14頃)野分)
  3. 紐の先端の総(ふさ)との境目につける飾り。総のつけぎわに金の管を入れたものと、組紐の先端の総のつけぎわに、糸の中に心(しん)を入れて縁を作ったものとがある。〔餝抄(1238頃)〕
    1. 蘂<b>②</b>〈安斎随筆〉
      安斎随筆
  4. 傘の柄の上端にあって、傘の開閉に用いるもの。ろくろ。
    1. [初出の実例]「大笠二枚。加平文柄并志部」(出典延喜式(927)六)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android