號

普及版 字通

號
13画

(異体字)号
5画

[字音] ゴウ（ガウ）
[字訓] さけぶ・な・しるし

[説文解字]

[字形] 形声
声符は号(ごう)。〔説文〕^五上に「(よ)ぶなり」（段注本）、字条^二上に「號(よ)ぶなり」とあって互訓。〔詩、魏風、碩鼠(せきそ)〕「誰か之れ永號せん」、〔詩、小雅、賓之初〕「載(すなは)ち號(さけ)び載ち呶(かしま)し」のように、大声でさけぶことをいう。〔周礼、春官、大祝〕「六號を辨ず」とは、神示（神の名）牲幣のよび方を定める意で、牛には「一元大武」（武はあし）、鶏を「音(かんおん)」（声高く鳴く）という類である。いま号を號の常用字として用いるが、号はもと祝詞（口、(さい)）に対して祈るときの声をいう。〔説文〕に号・虎に従う会意字とするが、号声の字。〔段注〕に号の亦声とするが、・哮などと同じく、その声をとる字である。

[訓義]
1. なく、大声でなく、虎がうそぶく。
2. さけぶ、大声でさけぶ。
3. なげく、なきかなしむ。
4. よぶ、よびよせる、なづける、となえる、つげる、いいふらす、命令。
5. な、よびな。
6. うわさ、評判。
7. しるし、あいず。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕號　サケブ・ナク・ヲラブ・ヨバフ

[語系]
號h、hu、また哮・xeu、吼xoは声近く、みな鳥・獣のなくことをいう。また囂xiや（叫）kyu、・kyは人が祈るときに発するやかましい声をいう。＊語彙は号字条参照。

出典　平凡社「普及版 字通」