化学辞典 第2版 「蛍光放電灯」の解説
蛍光放電灯
ケイコウホウデントウ
fluorescent lamp
通常,単に蛍光灯ともいう.低圧水銀灯の内壁に蛍光体を塗り,水銀アークからの紫外光(254 nm)で蛍光体を励起して発光させ,光源として用いる.実用的製作は1930年代(アメリカ)である.白熱灯に比べて効率が高く,任意の光色が得られ,また発光面積が大きく,発熱も少なく寿命も長い.現在使用されている白色蛍光灯用蛍光体の主体はハロリン酸塩蛍光体で,付活剤のSbとMnおよびFとClの濃度比によって蛍光スペクトルを調整している.単色蛍光灯としては,照明用のほか特殊用途として,いわゆるブラックライト(380 nm 付近の蛍光),健康灯(320 nm),ジアゾ感光用(420 nm)など,近紫外線の発光のものもある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報