蝦夷が千島(読み)えぞがちしま

精選版 日本国語大辞典 「蝦夷が千島」の意味・読み・例文・類語

えぞ【蝦夷】 が 千島(ちしま)

  1. 蝦夷の住む島々。北海道についての漠然とした知識にもとづいて、それを多くの島々という意味で「千島」と称したもの。
    1. [初出の実例]「いたちもるあまみる関になりにけりえぞがち島をけぶりこめたり」(出典:西行家集(12C後)雑)

蝦夷が千島の語誌

平安時代の和歌で北方民族の習俗(とされたもの)を詠み入れる際、その人々を「千島の蝦夷」(顕輔集)、「やそ島や千島の蝦夷」(清輔集)などと表現していたが、その影響下に西行慈円語順を換えて「蝦夷が千島」と詠み、それがのちに修辞的常套句となったもの。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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