行守(読み)ぎょうしゅ

精選版 日本国語大辞典 「行守」の意味・読み・例文・類語

ぎょう‐しゅギャウ‥【行守】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「行」も「守」もともに官位を表わす語で、各々公文書で用いられる字 ) 公文書の直接責任者が位署を書くときに、官と位が規定通り官位相当になっている場合は、官を先に位を後に書くが、官位不相当の場合は、位を先に官を後に書く。その際官が高く位が低いときは、「従五位下守左少弁小野朝臣石根」のように、位・官の間に「守」の字を入れ、官が低く位が高いときは、「正六位上行左少史三善朝臣」のように、位・官の間に「行」の字を入れる。幾つもの官を兼ねているとき、官位相当の官があれば、それを正官とし、他を兼官として「行」「守」の字を入れる。また兼官のすべてが官位不相当の場合は、最高の官を正官とし、同位の兼官が文武にわたるときは文官を先にする。こうしゅ。〔律(718)〕

行守の補助注記

「行」と「守」の規定は「令義解」選叙令任内外官条にみえる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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