…法令において裁定と呼ばれている行政庁の判断には,次のようなものがある。(1)行政上の法律関係について疑義または紛争がある場合に,一方の当事者が他方の当事者を相手方として,行政庁に,当事者の主張の当否を,審理・判断し,その解決を求める手続を,〈裁決の申請〉というが,この裁決の申請に対する行政庁の判断が,法令上,裁定と呼ばれていることがある。この裁定には,市町村の境界に関して争論がある場合において,都道府県知事がする裁定(地方自治法9条2,3項)のように,行政上の法律関係または法事実の存否を確認するものと,入漁権の設定・変更または消滅に関して海区漁業調整委員会のする裁定(漁業法45条)のように,行政上の法律関係を形成するものとがある。…
※「裁決の申請」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」