褌祝い(読み)ふんどしいわい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「褌祝い」の意味・わかりやすい解説

褌祝い
ふんどしいわい

幼児から少年への移行段階の祝い。へこ祝いともいう。年齢地方によって一定しないが、3歳から7歳ごろまでに祝った。このとき初めて褌を締め始めるのでこの名がある。「おばくれ褌」といって、本人叔母がくれることが多く、また魔除(まよ)けのために赤い褌を締める。女子の場合は初めて腰巻を着け始める。武家袴着(はかまぎ)に対応するもの。褌をくれた人を褌親として仮の親子関係を結ぶ例もある。

[井之口章次]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android