日本歴史地名大系 「西裏」の解説 西裏にしうら 三重県:津市津城下西裏[現在地名]津市岩田(いわた)佐伯(さえき)町の西にあたり、地籍上は岩田村に属する。西裏には塔世西裏(とうせにしうら)もあり、それに対して岩田西裏とも称した。武士の居住地で、西裏の西には桜垣内(さくらがいと)があった。もと岩田の江とよばれ、慶長五年(一六〇〇)関ヶ原戦当時は沼地であった。東軍にくみした安濃津(あのつ)城の富田信濃守を西軍は岩田川南岸のこの地から攻めようとしたが、攻めかねていた。東軍の松坂城主古田重勝の使五騎が沢を渡ったのを知り、そこから川を渡り、城を攻めたという。慶長一三年藤堂高虎が津に入封してこれを知り、地形を変えたといわれる(伊勢名勝志)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報