宗国史(読み)そうこくし

日本歴史地名大系 「宗国史」の解説

宗国史
そうこくし

七〇巻 藤堂高文

成立 寛延四年

分類 藩史

原本 上野市立図書館(三二冊)

写本 東大京大・上野市立図書館(「外篇 東使監藩問対案」一冊を付す)

解説 当初は一〇二巻の計画であったという。藤堂高虎高次・高久三代の事績、藩諸般の事項領内地誌触書集成など、津藩最高の史料

活字本 阿山郡上野町教育会(昭一六)、上野市古文献刊行会増補(昭五六、「累世記事」を付す)


宗国史
そうこくし

三二冊 藤堂高文撰集・藤堂高芬校訂

成立 寛政四年頃

分類 藩史

写本 上野市立図書館ほか

解説 津藩(藤堂氏)史料。藩主等の譜、功臣年表などを収め、津藩領の村々の村高家数戸数・祠・寺・牛馬数が参考となる。

活字本 「宗国史」(昭和一六年)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「宗国史」の意味・わかりやすい解説

宗国史 (そうこくし)

伊勢国津(安濃津)藩の藩政記録。伊賀国上野城代の家老藤堂高文が編集したもの。寛延4年(1751)の自序がある。のち甥の高芬(たかしな)が校訂。書状,触書,禁令,制度等を分類し,豊富な初期藩政史料として知られる。本編は藩主家の事跡,外編に功臣・職制兵制のほか,政治経済産業・地誌にわたる広範な記録を収録。1941年に校訂本,79年に増補校訂本が出された。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「宗国史」の意味・わかりやすい解説

宗国史
そうこくし

伊勢(いせ)国(三重県)津藩(藤堂(とうどう)氏)の藩史。藤堂高文(たかふみ)(1720―84)撰(せん)、同高芬(たかか)校訂。高文は藤堂家初代高虎(たかとら)の弟高清(たかきよ)の子孫で同藩の家老、高芬はその甥(おい)である。1748年(寛延1)の自序がある。もと70巻と伝えられるが、現存はその一部32冊。3代目までの藩主と重臣の伝記、法令、農政、市政、兵制などを漢文体で記すが、当時の史料を大量に原文のまま引用しており、近世初期の政治・経済史の史料として高く評価されている。刊本として『宗国史』(1941・上野町教育会)がある。

[高木昭作]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宗国史」の意味・わかりやすい解説

宗国史
そうこくし

安濃津藩の藩政史。 70巻。 32冊が現存。城代家老藤堂高文編。宝暦1 (1751) 年の自序がある。内容は安濃津藩における家臣の家譜,系図,政治,経済,職制,寺社,産業,地誌など全般にわたっている。藩政史として貴重。刊本がある。

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