見返り柳(読み)ミカエリヤナギ

デジタル大辞泉 「見返り柳」の意味・読み・例文・類語

みかえり‐やなぎ〔みかへり‐〕【見返り柳】

吉原遊郭の出入り口大門にあった柳。朝帰りの客が、あとを振り返るあたりにあったところからいう。

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精選版 日本国語大辞典 「見返り柳」の意味・読み・例文・類語

みかえり‐やなぎみかへり‥【見返柳】

  1. 江戸、吉原遊郭の大門へ下る坂道にあったしだれ柳。遊客名残を惜しんでふりかえるところからいう。見返りの柳。
    1. [初出の実例]「廻れば大門の見返り柳いと長けれど」(出典:たけくらべ(1895‐96)〈樋口一葉〉一)

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世界大百科事典(旧版)内の見返り柳の言及

【橋】より

…〈ささやきの橋〉の名称は,占いを求めてその橋を渡ると,神の霊示があるとされたことに由来する。京都島原の遊廓の前にあった〈思案橋〉は,橋占のためにその上をしばらく行きつ戻りつしたことにちなんでおり,その脇には見返り柳のような神の宿る木も植えられていた。姿不見橋,面影橋などの名称も,これらと一連のものである。…

※「見返り柳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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