覚世真経(読み)かくせいしんきょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「覚世真経」の意味・わかりやすい解説

覚世真経
かくせいしんきょう

中国の道教の書。詳しくは『関聖帝君(かんせいていくん)覚世真経』という。善行を奨励するいわゆる「善書」には「三聖経」といって代表的経典3種があるが、これはその一つ。忠孝仁義などの儒教倫理を実践すれば幸福を得られることをおもに説く。武将関羽(かんう)を神格化した関帝(かんてい)のお告げの書といわれるが、明(みん)末清(しん)初から民間に流行し、日本、韓国でも出版された。

[福井文雅]

『小柳司氣太編『道教聖典』(1923・世界文庫刊行会)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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