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関帝廟 かんていびょうGuan-di miao

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

関帝廟
かんていびょう
Guan-di miao

中国,三国時代蜀漢武将であった関羽神霊をまつる祠廟(→)。武神のほか財神として民間信仰に広がり,のちには民間道教信仰の王座を占めた。日本でも神奈川県横浜市や兵庫県神戸市,北海道函館市などにある。

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デジタル大辞泉の解説

かんてい‐びょう〔クワンテイベウ〕【関帝×廟】

関羽を祭った廟。中国各地にある。武神・財神として広く信仰された。

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世界大百科事典 第2版の解説

かんていびょう【関帝廟 Guān dì miào】

中国,三国蜀の武将,関羽をまつった廟。関帝信仰は唐代にはじまるが,まず軍神として各地でまつられるようになり,やがて文廟孔子に対して,武廟主神となった。また関老爺とよんで,財神としての属性を持ち,民間における仏教・道教の信仰と習合して,宋代には広くまつられるようになり,護符神像を門に張り,肌身離さず持つ。秘密結社紐帯ともなっている。清代には,朝廷が崇敬したため,各県に一つの官廟のほか地方の寒村にさえも小廟が建つという盛況を呈した。

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大辞林 第三版の解説

かんていびょう【関帝廟】

関羽の霊をまつる廟。武神として、また財神として広く尊信される。武廟。老爺廟。

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世界の観光地名がわかる事典の解説

かんていびょう【関帝廟】

中国の運城(うんじょう)(ユンチョン)にある、関帝(関聖帝君、関帝聖君)を祀る廟。関帝は、三国時代の蜀の武将で『三国志』の名将、関羽(かんう)の別称。中国で最も信仰を集める神で、孔子を祀る孔子廟を「文廟」というのに対して、関帝廟を「武廟」という。中国国内はもちろん、世界中の中華街(チャイナタウン)に必ずあるといってよい中国寺院である。その関帝廟の元祖が、関羽の生まれ故郷とされる山西省南西部、運城市の市街の南約20kmのところにある。この廟堂は、隋の時代の590年に創建され、宋、元、明、清時代に拡張や再建が繰り返されながら、今日にいたった。現在、世界遺産への登録準備が行われている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

関帝廟
かんていびょう

中国、蜀漢(しょくかん)の英雄関羽(かんう)の神霊を祀(まつ)る廟。出生地の山西省解県はもとより、中国全地にあり、また台湾、東南アジア、日本その他の華僑(かきょう)の居住地にもこの廟が存する。関羽は勇将で、信義に厚く、また経書を好んだとされ、劉備(りゅうび)との盟約を達成しないまま非業(ひごう)の最期を遂げたので、人々はその怨霊(おんりょう)を鎮めるために廟を建てた。唐・宋(そう)以後の王室は関羽の義勇をたたえ、関寿亭侯(かんじゅていこう)、忠恵公、壮繆義勇武安英済王(そうびゅうぎゆうぶあんえいせいおう)、三界伏魔大帝神威遠鎮天尊関帝聖君(さんがいふくまたいていしんいえんちんてんそんかんていせいくん)としだいに称号が加わった。また、関羽は山西夫子(さんせいふし)とも協天(きょうてん)大帝ともよばれる。のちに神格化され武神、伏魔神、財神(商業神)となり、結社、会館の守護神ともなった。湖北省当陽県玉泉山では仏法を守る伽藍(がらん)神となっている。民衆の間でも関帝信仰は盛んで、『道蔵輯要』中の『三界伏魔関帝聖君忠孝忠義真経』や、『関帝覚世真経(かくせいしんきょう)』『関帝明聖真経』など関帝のお告げを記す善書(ぜんしょ)(勧善書)も有名である。関帝廟には、関平と周倉とを従えた朱面美髯(びぜん)の関帝像があり、愛馬の赤兎(せきと)を置く所もある。[原田正己]

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世界大百科事典内の関帝廟の言及

【廟】より

…ただこれは恒久的に存続するとは限らず,新任の役人が治績をあげればさっそく替えられることもあった。代表的な祠廟として,関帝廟(関羽をまつる),城隍(じようこう)廟(都市の守護神をまつる),娘娘(ニヤンニヤン)廟(子授けの女神をまつる),媽祖(まそ)廟(航海安全の女神をまつる,元后宮ともいう)などがあり,これらは今なお台湾省や華僑の多い国々で善男善女の願掛けの対象になっている。【三浦 国雄】
[日本の霊廟建築]
 日本では近世になって,豊臣秀吉や徳川家康など権力者の霊を廟としてまつり,その建築は霊廟建築として著しく発達した。…

【洛陽】より

…竜門西山から伊河をへだてて対岸の東山には,白居易が長年住した香山寺と彼の墓所がある。洛陽と竜門のほぼ中間にある関林は,三国蜀の名将関羽の墓所と伝えられる地で,全国に多数存在する関帝廟の中でも最大級の規模をもつものである。81年,関林内に設けられた洛陽博物館分室の石刻芸術と碑刻墓誌の2陳列室は,邙山出土のものを集め,陝西省博物館の西安碑林とともに,隋唐研究者には必見の地である。…

※「関帝廟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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