精選版 日本国語大辞典 「言い下す」の意味・読み・例文・類語
いい‐くだ・すいひ‥【言下】
- 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
- ① =いいおとす(言落)①
- [初出の実例]「いひおとす 云くだす也」(出典:匠材集(1597)一)
- ② 高い場所にいる者が、それより低い場所にいる者に向かって言う。また、低い身分の者にあることを託す。
- [初出の実例]「出家の用意有。母の方へも、いひくだしけり」(出典:曾我物語(南北朝頃)四)
- ③ 滞ることなく、すらすらと言う、また、表現する。
- [初出の実例]「さて自二起頭句一至二結処句一、如二行雲流水一、さわりもなくするすると云下したとぞ」(出典:三体詩素隠抄(1622)三)
- ④ 謡などをすらすらとうたう。または、謡の最後を下音に下げることか。
- [初出の実例]「はしがかりにて、甲物、さし声云ながして、一声上て、後句は同音などにて、長々たぶたぶとあげながして、云下すべし」(出典:三道(1423))