言落す(読み)イイオトス

デジタル大辞泉 「言落す」の意味・読み・例文・類語

いい‐おと・す〔いひ‐〕【言(い)落(と)す】

[動サ五(四)]
言うべきことを言い忘れる。言いもらす。「大事な用件を―・す」
けなして言う。悪く言う。
「心せばげにこそ見ゆめれ、など―・す」〈竹河
[類語]言いはぐれる言いそびれる言い損なう言い漏らす

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「言落す」の意味・読み・例文・類語

いい‐おと・すいひ‥【言落・言貶】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. 価値のないものとして侮り見下して言う。けなす。言いくたす。言いくさす。言いくだす。
    1. [初出の実例]「頭の中将の、すずろなるそら言を聞きて、いみじういひおとし」(出典:枕草子(10C終)八二)
  3. 言葉で人を罪に落とす。言いおとしむ。
    1. [初出の実例]「とかを尋ねて終に云いおといたぞ」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)一)
  4. ( 言落 ) 言うべきことを言いもらす。言い忘れる。
    1. [初出の実例]「秦の先祖に本紀したをば、なにとて不論ぞ。云をとしてはしある歟」(出典:史記抄(1477)四)

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