諸国間の友好関係に関する宣言(読み)しょこくかんのゆうこうかんけいにかんするせんげん(英語表記)Declaration on Principles of International Law concerning Friendly Relations and Co-operation among States in accordance with the Charter of the United Nations

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

諸国間の友好関係に関する宣言
しょこくかんのゆうこうかんけいにかんするせんげん
Declaration on Principles of International Law concerning Friendly Relations and Co-operation among States in accordance with the Charter of the United Nations

正式には「国際連合憲章に従った国家間の友好関係及び協力についての国際法の原則に関する宣言」という。国連の 25周年記念日である 1970年 10月 24日に総会が採択した決議で,武力不行使,紛争の平和的解決,国内問題不干渉,国際協力,民族自決,主権平等,国際義務の誠実な履行という7原則について,それぞれいくつかの小原則を掲げた宣言をいう。当初は,旧社会主義およびアジア・アフリカ諸国によって「平和共存の国際法原則」を規定することが提案されたが,西側諸国がこの表現をきらったため,憲章にある「友好関係と協力」という表現が採用された。6会期にわたる特別委員会,起草作業ののち,総会がコンセンサスにより上の7原則を国連の枠外でも適用すべきものとして採択した。なおこの宣言は,内容的には国連憲章第2条の規定を詳述したものといわれる。

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