豊前村(読み)ぶんぜむら

日本歴史地名大系 「豊前村」の解説

豊前村
ぶんぜむら

[現在地名]桜井市大字豊前

初瀬はせ川東部に所在。文永六年(一二六九)一二月の藤原宗弘田地売券案(東大寺文書)に「フせムノ田券城上郡」とあり、現集落は旧式上郡一九条二里に相当する。同九年三月の信厳田地寄進状(東大寺文書)に「八鳥庄 在大和国城上郡十九条三里十四坪 字杖田」とみえ大字箸中はしなかに小字杖田つえだが現存する。八鳥はつとりは当村の小字初利はつりにあたるか。延久二年(一〇七〇)の興福寺雑役免帳の城上しきのかみ郡には「興田南庄 十九条一里十一坪」とあり、この条里によれば豊前は旧興田南おきたみなみ庄・羽津里井はつりい庄の地域に属した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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