豊竹嶋大夫(読み)とよたけしまたゆう

知恵蔵mini 「豊竹嶋大夫」の解説

豊竹嶋大夫

人形浄瑠璃文楽太夫。1932年3月7日、愛媛県生まれ。48年、三代豊竹呂太夫(後の十代豊竹若大夫)に入門し、二代豊竹呂賀大夫を名乗る。54年、四代豊竹呂大夫を襲名したが、55年に退座。68年に三代竹本春子大夫門下として復帰し、八代豊竹嶋大夫を襲名。69年、四代竹本越路大夫門下となった。94年には「切場(きりば)語り」(重要な場を語る大夫に与えられる最高の資格)となり、芸術選奨文部大臣賞も受賞。95年「紫綬褒章」、2002年「国立劇場文楽賞文楽大賞」、08年「旭日小綬章」、11年「松尾芸能賞優秀賞」ほか多数を受けている。15年には重要無形文化財保持者(人間国宝)として認定された。同年10月21日、翌年2月に引退することを正式に表明した。引退公演は16年1月の大阪・国立文楽劇場、2月の東京・国立小劇場で行われる。

(2015-10-23)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「豊竹嶋大夫」の解説

豊竹嶋大夫(8代) とよたけ-しまたゆう

1932- 昭和後期-平成時代の浄瑠璃(じょうるり)太夫。
昭和7年3月7日生まれ。昭和23年10代豊竹若大夫に入門し,2代豊竹呂賀大夫を名のる。29年4代豊竹呂大夫を襲名したが,30年退座。43年3代竹本春子大夫門下として復座し,8代豊竹嶋大夫を名のる。平成6年芸術選奨文部大臣賞。同年切場語りとなる。23年松尾芸能賞優秀賞。27年人間国宝。愛媛県出身。本名は村上五郎。

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